椅子置き場

女性向けゲームアプリについての考察その他

スターリィパレットが辿り着いたサービス終了の先の世界

あけましておめでとうございます、椅子です。

本年もソシャゲについての思いの丈を綴ったり綴らなかったりする所存でございますが、変わらぬご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

 

いきなりですが、昨年ソシャゲのサービス終了について下記のような記事を書きました。

lovebrother.hatenablog.com

この記事でのぼくの結論は、

・今後はソシャゲをゲーム単体ではなくプロジェクトの一部として捉え、他コンテンツごと推していくことこそがゲームアプリそのものの寿命にも繋がるのではないか。
・そのためには運営とユーザが歩み寄って信頼関係を築く必要がある。

でした。

まあ、完全に都合のいい夢物語です。

運営には「消費者であるユーザが何を偉そうに」と思われることでしょう。

 

しかし。

先日、2019年にサービス終了した『スターリィパレット』からプロジェクトとしての大きな発表がありました。

それを見たぼくは、とても衝撃を受けました。

そして、もしかしたらプロジェクト化は叶わない夢ではないのかもしれないとも思いました。

 

というわけで、今回はスターリィパレットの活動をご紹介させて頂くとともに、明るい未来を妄想してみようと思います。

よろしくお願い致します。

 

 

スターリィパレットのサービス終了

スターリィパレットは、2018年11月21日にサービスが開始され2019年9月6日にサービス終了したゲームアプリです。

いわゆる『ソシャゲ戦国時代』に登場した一作品であり、ぼくはお名前こそよくお見かけしておりましたがほぼ未プレイだったと記憶しております(申し訳ございません)。

サービス開始から終了まで1年弱だったとのことですが、ソシャゲが過去最高潮に供給過多だった時期であることを考えると、健闘した作品と言えるのではないでしょうか。

そんなスターリィパレットですが、ゲームのサービス終了前に公式から「今後は権利を担当プロデューサーに引き継ぐ」との発表がありました。

そしてゲームのサービス終了後、担当プロデューサーである結城P氏はご自身のツイッターアカウント(@starrypalette_p)にて「スターリィパレットの権利を引き継いでプロジェクトをリスタートさせる」と発言されたのです。

 

スタパレの奮闘

スターリィパレットのゲームサービス終了直後から、結城P氏はツイッターにて新規描き下ろしイラストの公開やブログ記事の投稿を始められました。

また、同時期にサービス終了しプロジェクト化を進めていた『マジカルデイズ』のクラウドファンディングについても言及されていたことを覚えております。

※よろしければ、下記マジカルデイズのクラウドファンディングについての記事も併せてご覧ください。

lovebrother.hatenablog.com

ぼくはこの頃にフォローさせて頂きまして(ゲームのサービス終了後で大変恐縮ですが…)、当時は「あーもしかしたらスタパレもクラファンやるのかなー」くらいの印象でした。

 

それからしばらくして、結城P氏のブログやスターリィパレットの物販がまとめてpixivFANBOXに移動しました。

移動してからは、無料公開のストーリーなどと併せて、キャラクターの新規ボイスや新規ストーリーが支援者限定コンテンツとして次々とリリースされていきました。

ここまでくると、だんだん話が変わってきます。

サービス終了前に存在していたコンテンツを配布するいわゆる『ソシャゲの終活』ではなく、スタパレは明らかに新規コンテンツを発信し続けていました。 

 

そして2020年11月21日。

スターリィパレット公式ツイッターから、下記のツイートが投稿されました。

 

詳細は、2021年1月5日に追って結城P氏から投稿された下記の通りとなります。

 

ぼくはこのツイートをみたとき、正直驚愕しました。

これは最早、今現在サービスが継続しているソシャゲだとしても容易にできることではありません

一体なぜ、ゲームがサービス終了してしまった作品が新規コンテンツの発信を継続し、さらにはここまでの規模の企画を実現できるまでに至ったのでしょうか。

 

作品のコミュニティ化

ぼくは、スタパレは公式とファンを巻き込んだ作品のコミュニティ化に成功したのではないかと考えています。

スタパレのpixivFANBOXの具体的な支援者数はわかりませんが、語弊を恐れず申し上げますとおそらくそこまで大規模ではないでしょう。

しかし、結城P氏からは新規コンテンツが継続的に発信され、その内容もどんどんグレードアップしています。

つまり、支援は一時的ではなく継続的であり、さらにはそれが拡充しているということになります。

 

結城P氏はプロジェクト化当初より、その時その時でできることを継続して発信されていました。

その発信される情報やコンテンツを通じて、ユーザは『今のスタパレの状況と今後予定されている活動』を知ることができました。

また反対に、pixivFANBOXにより可視化された支援者数から、結城P氏は『今の活動に対してユーザがどのくらい応援してくれているのか』を知ることができたと思います。

つまり、結城P氏とスタパレの支援者様方は双方向からスタパレの状況をリアルタイムで把握できており、『スターリィパレットを継続させるために今必要なこと』の認識にズレがないのです。

この状態になれば、公式と支援者は共通認識のもとで動く集団、コミュニティとなります。

そして、コミュニティ化されればそこにはそのプロジェクトに対して熱量のある人間しか存在しません

このコミュニティ化による熱量の純度の高さが、スターリィパレットのプロジェクト継続及び今回の無料配信ライブを実現したのではないでしょうか。

 

閑話休題:プロジェクトの盛り上がりそのものが人を惹きつける

今回のスターリィパレットの盛り上がりをみて、ぼくはその熱狂にとても惹かれました。

「みんなやってるからやってみたい~」等、盛り上がっているプロジェクトに対して興味がわくことは、往々にしてよくあることです。

しかし今回の件で、それはプロジェクトの規模に依存しないということに気づくことができました。

 

というわけで、遅ればせながらスターリィパレットのpixivFANBOXに支援者登録させて頂きました。

大切に作品を盛り上げてきた結城P氏やユーザの皆様からしたら、そんな角度でいきなり興味を持たれても迷惑だと思われるかもしれません。

しかし、ぼくもスターリィパレットの未来を応援してみたいという気持ちは本心です。

もちろん作品自体にもこれから触れさせて頂きたいと思いますので、何卒よろしくお願い致します。

そしてもし、この記事を読んで興味がわいたという方がいらっしゃいましたら、ぜひ下記リンク先よりスターリィパレット様の活動をご覧頂ければと思います。

starrypalette.fanbox.cc

 

変化を受け入れる勇気

話は戻りまして、今回の記事でぼくが言いたかったことは、作品を盛り上げるために一番大切なことは規模の大きさやコンテンツの種類ではなく、公式とユーザが同じ方向を向くことなのではないかということです。

公式は、時には挑戦的に、また時には致し方なく、ユーザの想定とは異なる方向に舵を切ることがあります。

特にそれがサービス終了などマイナスな要因による変化の場合、ぼくたちユーザはそれを応援すべきなのか戸惑います。

しかし、公式は作品の現状を鑑みた上でその判断をしているはずです。

そして、ユーザがどんなに騒いだところで最終的な決定権は公式にあります。

まず第一に考えるべきは作品の継続であり、賛同できないのであればそのユーザはおとなしく離れた方がお互いのためだとぼくは思います。

作品が継続さえしていれば、いつか必ず転換期は訪れます。

そしてその時が来るのを信じで公式を応援し続けることが、結果としてぼくたちの望む作品の未来にも繋がるのではないかと考える次第です。

 

たまにソシャゲがやらかすトンチキコラボ(失礼)みたいなのも、全力で乗っかってみたら意外と新たな可能性が見つかったりするのかもしれないなと思いました(しまらない)。