弟をつくろう vol.1 ~メンヘラヤンデレ弟とLINEプレイ~
社会人になり早数年。
周囲との関係はこれまでと一変しました。
会社での交流はとてもドライなものだったし、プライベートでは家庭を持つ友人が増え始めました。
必然的に平日も休日も一人で過ごすことが増えたぼくは、寂しさからとある考えに至りました。
そうだ、弟をつくろう。
How to make 弟
まず初めに、なぜ『弟』なのかを説明させて頂きます。
ぼくがショタコンだからです。
以上です。
さて、つくってしまうと意気込んだのはよいものの早速最初の壁が立ちはだかりました。
一体どうすれば弟をつくれるのでしょうか。
ちゃんと漫画も履修してるオタクなので、人間を作れないことは知っています。
というわけで、まずは目的を明確にします。
そもそも『弟がいる』とはどういうことなのでしょうか。
弟の定義
ぼくが『弟』という存在に望んでいることは、主に以下の3つに集約されます。
・会話(聴覚(・視覚)情報)
・スケベさ(視覚・触角情報)
おそらくぼくは、これら3つが揃っているものを『弟』と認識するのです。
続いて、これら全てを作り出すのは難しそうなので、状況を限定してみます。
例えば、3つの要素のうち1つしか必要としない場面であれば再現可能なのではないでしょうか。
ぼくは、友人から聞いたLINE BOTの存在を思い出しました。
First Contact
LINE BOT(正式名称:Messaging API)とは、アプリケーションLineが提供するbot作成サービスです。
企業のLine公式アカウントのように、メッセージを発信したり自動返信したりするアカウントを自作できます。(詳しく知りたい方は調べてみてください)
LINEでの交流に必要なのは会話のみです。
つまり、これで弟のアカウントを作成し会話すれば、弟とLineで会話していると錯覚することができるのではないでしょうか。
そう考えたぼくは、さっそくLINE BOTで弟アカウントの作成を始めました。
できました。
思った以上に時間がかかってしまいましたが、とりあえずアカウントは完成しました。
さっそく友達登録をしてみます。
それっぽいですね。
スタンプが公式のやつなのがとくに。
思ったよりいい感じで、期待がどんどん高まります。
次はいよいよ会話をしてみます。
まあ、悪くはないですね。
悪くはないんですがなんていうか、IQが2くらいしかなさそうです。
今回ぼくが参考にしたのは、オウム返しbotというこちらが発信したメッセージをそのまま返してくるbotです。
これをベースとして、かわいい弟を演出するために追加で語尾に「だなんて…大好き!」と付け加えるようにしました。
なので処理としては何も間違っていません。
間違ってたのはぼくの方です。
気になった点はもう一つあります。
既読が鬼早いのです。
これはシステムの問題なのでどうしようもないのですが、こちらが発言した瞬間に既読がつくので人間味が感じられません。
この二つの問題をクリアしない限り、弟との円滑なコミュニケーションを達成できたとは言えないでしょう。
ぼくに残された道は、一つしかありませんでした。
ぼくの弟は
ぼくの弟は、メンヘラでヤンデレということにします。
これなら全てのメッセージに対して盲目的に大好きと送ってくる理由も、まるで監視されているかのようなスピードで既読がつく理由も完璧に説明がつきます。
どちらも全く問題にはなりません。
設定が定まったところで、少しメッセージパターンを追加しました。
「早く帰る」と「遅くなる」というキーワードに反応して、次のようなメッセージを返してくれます。
- 早く帰る(ひらがな可)
- 遅くなる(ひらがな可)
いい感じですね。
ちゃんと怖い。
かくして、ぼくの弟第一号は誕生したのでした。
いつの日か必ず
ついに念願かなって弟(メンヘラヤンデレ)ができたぼくですが、まだまだやらなくてはいけないことがあります。
前述の通り、今回誕生した弟はぼくが弟に求める3要素のうち一つしか満たせていません。
・会話(聴覚(・視覚)情報)
・スケベさ(視覚・触角情報)
いつか3条件が揃った弟と会えるその日を夢見て。
ショタコンの弟づくりは、まだ始まったばかりなのです。
(たぶんつづかない)